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県は9月20日、今年7月1日時点の県内地価(基準地価)を公表しました。宇都宮市内について、そのデータから地価動向を探ってみたいと思います。
■弊社集計によりますと、住宅地79箇所の内、上昇地点43、横ばい地点10下落地点26。バブル崩壊後およそ四半世紀にわたり連続下落していた地価がここ数年で下げ止まり~微上昇に様変わりしました。但し、地点により上昇率に大きなばらつきがあり、その傾向は一層顕著になっています。上昇率が高いのは駅東口周辺など開発・区画整理事業が進んだ地点であり、その他の地点は上昇とは言え微上昇に留まっています。一方で、下落が止まらないのは郊外の古い団地や交通利便性に劣る地点です。また、今調査の特徴として、市街化調整区域の住宅地は軒並み下落しています。これは都市計画法第34条第11号の開発許可特例が見直され、住宅建築が難しくなったことに起因します。調整区域の地主さんの「我が世の春」は過ぎたようです・・・。
■実は地価調査から見えにくいのは、個別条件による「格差」です。「このエリアはいくら位」とは言えますが、リアルの査定では同エリアでも道路付きや形状など、個別の土地の特徴で価格に相当なひらきが生じるのが実態です。
■このように宇都宮市の地価は概ね微上昇基調と捉われている様ですが、直近の建築コストの高騰が地価に悪影響を及ぼしていますし、不安定な社会情勢も地価押し下げ要因になりかねません。ある意味、未利用地等の売却には今が適時かも知れません。
更新日時 : 2022年11月21日 | この記事へのリンク :