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消費税増税決定をきっかけに、「住・宅・購・入」の四文字が頭をよぎった、又、今まさに購入を検討されているアパ・マン暮らしの方も多いと思います。今回は今年7月に、住宅情報メディアのアットホーム社が行った「一生賃貸派と持ち家派」 の意識調査(1都3県在住、既婚の子育てサラリーマン世帯にアンケート)が興味深いものでしたので、ご紹介したいと思います(悩んでいる方の一助となるかは分かりませんが・・・。)。
1.それぞれの世帯年収は?→ → 一生賃貸派・・・平均753万円 持ち家派・・・平均772万円
賃貸派と持ち家派とで「収入」に大きな差が無いことが分かります。
2.一生賃貸に住みたい/持ち家がいいと思う理由は?
一生賃貸派の理由→→ 1位 「住み替えやすい」 2位「災害やローンのリスクが少ない」
持ち家派の理由→→ 1位「資産になる」 2位「自由にできる」
リスクが少なくて自由で気楽な点か、資産として自分のものになることか、どちらを選ぶかで賃貸派と持ち家派に分かれるようです。
3.賃貸に住み続けることと、持ち家を購入することは、どちらが得だと思うか?
一生賃貸派→→「賃貸の方が得」77% 持ち家派→→「持ち家の方が得」88%
それぞれ自分の選択の方が得だと考えていることが分かりますが、持ち家派の方が若干「自信度」が高いようです。
これは私個人の感想ですが、地方圏においてはこの傾向は顕著のように思います。
4.将来、家賃/住宅ローンが払えなくなるかもしれないという不安はありますか?
一生賃貸派→→「はい」40.7% 「いいえ」36% 持ち家派→→「はい」41% 「いいえ」40%
両派それぞれ自身の選択が得だと考えてはいるものの、支払いに対する不安もあるようです。それにしてもその「不安率」が両派で同等であることは興味深い結果です。
両派における生涯コストを計算した週刊誌の記事を見たことがありますが、前提によって異なる数字になり、結論的なことは言えないというような内容だったように記憶します。
この調査で、両派は拮抗していることが見えてきます。私は結構意外に思いましたが皆様はどうお感じでしょうか。どちらが良いかは各人がそのライフスタイルや環境(仕事・家族など)による制約を考慮して決めざるを得ません。
しかし、この結果を受けて浮かび上がる課題のひとつ(当方は以前より感じていたことなのですが)は、一生賃貸派のニーズに応えられる「良質な賃貸住宅」が不足しているということです。日本の住宅政策が「持ち家推進」でやってきたことが一つの要因だと思います。「良質」とは、単に「新しい」ということではなく、「十分な住空間の確保」、「災害に対する安全性」、「ライフスタイルの多様性への対応」などがポイントとなります。果たして不安定な経済状況の中、民間任せで全国あまねく「良質な賃貸住宅」が供給され得るのか、国などにも議論してもらいたいところです。
更新日時 : 2013年10月22日 | この記事へのリンク :